1966年5月の初回放送から半世紀にわたり『笑点』の大黒柱として出演し続けた歌丸師匠。2016年5月22日、番組放送50周年の節目となる生放送をもって、5代目司会者を勇退しました。
引退の直接の引き金となったのは、進行する肺疾患による体力低下と声量の限界でした。当時、大喜利の司会進行は瞬発的な声の張りや出演者全員への目配り、長時間の立ち座りが求められる激務でした。歌丸師匠は自身の体調不良によって番組のテンポを崩すことを極度に恐れ、次のように周囲へ語っていました。
「歩行もままならず、声もかすれて番組に迷惑をかけるようになっては芸人失格。引き際を綺麗にするのもプロの務め」
番組勇退後も「終身名誉司会」に就任し、アドバイザーとして番組を温かく見守り続けました。後任の6代目司会者・春風亭昇太さんへのバトンタッチは、伝統演芸番組の世代交代を成功させた模範例として今なお高く評価されています。