高校卒業後、黒尾が選んだ進路はプロ選手ではなく「日本バレーボール協会(JVA)競技普及事業部」だった。この展開に驚きつつも深く納得したファンは多い。高校時代から他校の選手を育て、競技全体の面白さを追求してきた男が、今度は社会全体を巻き込んでバレーボールをプロモートする側に回る。
「バレーボール、もっといっぱいの人に見てほしいですからね」。スーツ姿で軽妙に営業をかける彼の姿は、高校時代の情熱をそのまま社会人としての行動力へと昇華させている。夢を追うことの形はグラウンドの上だけではないというメッセージは、多くの読者の将来観にも影響を与えた。