プロレスファンやギア・マニアの間で「ライガーマスクの真の生みの親」として語り継がれているのが、伝説的マスク職人であるOJISAN(大川伸彦氏)をはじめとする熟練のクラフトマンたちです。一般的なメキシカンルチャのマスクが伸縮性のあるリクラ生地やジャージ素材をベースにした2枚〜3枚合わせの縫製であるのに対し、ライガーのマスクは「造形物」と「プロレスギア」が奇跡的なバランスで融合した極めて難易度の高い構造を誇ります。
ライガーマスクの作り方・仕様における最大の特徴は、激しい頭部への衝撃に耐えうる立体パーツの形成です。特徴的な3本のツノは、単なる布の詰め物ではなく、軽量かつ弾力性のある特殊ウレタンや高密度スポンジを芯材に採用。激突時のクラッシュで相手やライガー自身が負傷しないよう柔軟性を保ちつつ、試合が終わるまで決してヘタらない絶妙な硬度が保たれています。目元や口元を縁取る特殊エナメル本革のカットラインは、ミリ単位の誤差も許されない手作業でカッティングされ、特殊な千鳥ミシンによって強靭に縫い合わされているのです。まさに日本の職人魂が生んだ「着る美術品」と呼ぶにふさわしい仕上がりです。