高血圧と診断されると、多くの場合は塩分制限などの生活習慣改善や、カルシウム拮抗薬・ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)といった一般的な降圧薬の内服から治療が始まります。しかし、腎臓の上にある小さな内分泌器官「副腎」に腫瘍や過形成が生じ、塩分と水分を体内に溜め込むホルモン「アルドステロン」が過剰に出続けると、通常の薬効が著しく阻害されてしまいます。
患者が最初に気づく異変にはどのような兆候があるのか、日常で見落とされがちな症状を整理しました。
【原発性アルドステロン症のセルフチェック項目】
- 2〜3種類以上の降圧薬を服用しているのに収縮期血圧140mmHg / 拡張期血圧90mmHg未満に下がらない
- 40歳未満の若年期から明らかな高血圧を指摘されている
- 日常的に強いだるさ(全身倦怠感)や、足のつり・こむら返りが頻発する
- 夜間に何度もトイレに起きる(夜間多尿)、喉が異常に渇く
- 健康診断の血液検査で「血清カリウム値」が低め(3.5mEq/L以下)と指摘されたことがある
- 家族や血縁者に若年性高血圧や脳血管障害を起こした人がいる
特に注意したいのは、典型的な兆候とされてきた低カリウム血症を伴わない患者が、全体の70〜80%を占めるという点です。「血液検査でカリウムが正常だから大丈夫」という自己判断は禁物であり、血圧コントロールがつかない事実そのものが最大の受診動機となります。