ムッシュ吉崎の現在と真相|大都会の重低音が語る真実と今

ムッシュ吉崎の現在と真相|大都会の重低音が語る真実と今

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クリスタルキングといえば、田中昌之の突き抜けるような超ハイトーンボイスと、ムッシュ吉崎のド迫力の低音による絶妙なコントラストが最大の魅力でした。しかし、人気絶頂期を経てグループ内には次第に音楽性の違いや方向性のズレが生じるようになります。

1986年、田中昌之がソロ活動への転向を理由に脱退。その後も他のオリジナルメンバーが相次いで脱退し、最終的にバンドにはムッシュ吉崎ただ1人が残る形となりました。吉崎は「クリスタルキング」の看板と精神を守り抜くため、バンド名を個人名義で商標登録し、ソロプロジェクトとして再始動させました。

その後、2000年代に入って大きな注目を集めたのが「クリスタルキング」の商標権をめぐる法廷闘争です。ソロ転向後の田中昌之がコンサート等の告知で「クリスタルキング」の名称を使用したことに対し、商標権を管理する吉崎側が不正競争防止法違反および商標権侵害を主張して提訴しました。

最高裁まで争われたこの裁判では、「元クリスタルキング」という過去の経歴を示す表示自体は正当な表記として認められたものの、現行の「クリスタルキング」という屋号自体の商標権・営業上の主体はムッシュ吉崎側にあることが法的に再確認されました。感情的な対立としてワイドショーなどでセンセーショナルに報じられた一件ですが、背景には「結成時からバンドを守り抜いてきた創業者としての誇り」と「過去のグループ名への愛着」という、アーティスト同士の切実な矜持の衝突がありました。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。