首都圏に数あるフラワーパークの中で、なぜあけぼの山農業公園がこれほどまでに熱烈な支持を集め続けているのか。その最大の理由は、利根川沿いののどかな田園地帯に突如現れる風車と広大な花畑のランドスケープデザインにあります。
シンボルとなっているオランダ風車は、柏市制施行40周年を記念して1995年に建設された本格的な建造物です。風車前の約1.2ヘクタールに及ぶ圃場(ほじょう)では、四季折々の草花が緻密な作付け計画のもとに栽培されており、まるでヨーロッパの田園地帯に迷い込んだかのような非日常感を味わえます。写真愛好家の間では、早朝の澄んだ光や夕暮れ時のグラデーションを捉える風車撮影スポットとして不動の地位を築いています。
特筆すべきは、これほど手入れの行き届いた景観を誇りながら、あけぼの山農業公園は入園料無料(一部体験施設を除く)で一般開放されている点です。自治体が管理運営する都市農業公園として、市民に農業への理解を深めてもらい、憩いの場を提供するという公共の使命を帯びているからに他なりません。商業テーマパークのような派手なアトラクションはないものの、自然の起伏を生かした散策路や広大な芝生広場が広がり、コストパフォーマンスを重視する現代のファミリー層やシニア層のニーズに合致しています。