現在、医療・フィットネスの現場で問題視されているのが「大人のみならず学童期の子どもでもヤンキー座りができない」という実態です。整形外科医や理学療法士の臨床データによると、かかとを浮かさずに深くしゃがみ込めない主な要因は、単なる筋力不足ではなく「足関節(距骨周辺)の可動域制限」と「アキレス腱・下腿三頭筋(ヒラメ筋・腓腹筋)の硬さ」にあります。
直立二足歩行を行う人間が深くしゃがむ際、足首の関節には約20度〜30度以上の「背屈(つま先を上に引き上げる動き)」が要求されます。しかし、日常生活で椅子座りが標準化し、和式トイレが公共施設や学校からほぼ姿を消したことで、足関節を最大背屈させる機会が失われました。結果として距骨がスムーズに後方へ滑り込まず、骨同士が衝突(インピンジメント)を起こして後ろへ尻もちをついてしまうのです。