ここ数年のインフレは、高収入層の生活支出にもじわじわと影を落としている。家賃の上昇、日用品や外食費の高騰。都心部で一人暮らしを維持しようとすれば、賃貸マンションの家賃だけで月15万円以上が飛んでいくことも珍しくない。
自炊をする時間が取れず外食やデリバリーに頼りがちになるハードワークな日常も、支出を押し上げる大きな原因だ。「生活に困窮することはないけれど、以前のように自由に投資や貯蓄に回せる余裕は減った」。ある金融機関のマネージャーはそう語る。買いたいものを我慢する必要はないものの、将来への資産形成という観点では決して安泰とは言えないジレンマがそこにはある。