結論から明かすと、このフレーズは特定の単一の漫画やアニメの公式セリフがそのまま広まったものではありません。ネット上では『名探偵コナン』のウォッカ、『グラップラー刃牙』シリーズの範馬勇次郎、『Fate』シリーズのキャラクターなどのコマに文字を当てはめた「コラ画像」が複数出回っており、それらを見たユーザーが「元ネタの漫画があるはずだ」と誤認したケースが大半を占めています。
発祥の流れを遡ると、2000年代中盤から2010年代初頭にかけての「ふたば☆ちゃんねる」や「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」の掲示板文化に行き着きます。当時、漫画のシリアスな一コマや理不尽なバトル展開に対して、フォントを加工したテキストを貼り付けてオチをつけるパロディコラが流行していました。その中で「理屈をこね回す相手を圧倒的な武力で粉砕する痛快さ」を表現するフレーズとして「やはり暴力…!! 暴力は全てを解決する…!!」が生み出され、画像とともに拡散されていったのが真相です。
また、海外のインターネット上でも「Violence is not the answer. It's a question, and the answer is YES.(暴力は答えではない。暴力は問いであり、答えはYESだ)」という類似のジョークミームが存在します。洋画やアメコミの翻訳ニュアンス、日本のバトル漫画特有の力こそ正義という世界観がネット民のセンスと融合し、誰のセリフとも特定できないまま「集合知の迷言」として独り歩きを始めました。