桂文枝と真由美さんの夫婦生活は、決して平穏無事な出来事ばかりではありませんでした。文枝が六代 桂文枝を襲名し、上方落語界のトップに君臨していた2016年、週刊誌による元演歌歌手との長年にわたる不倫疑惑がスクープされ、世間に激震が走りました。
ワイドショーやネット掲示板(5chやYahoo!コメントなど)では文枝への猛烈なバッシングが巻き起こり、世間からは「熟年離婚は免れないのではないか」との臆測が飛び交いました。しかし、この最大の危機において真由美夫人が選んだのは、「離婚」ではなく「沈黙と家庭死守」でした。
当時、現場を取材した芸能デスクによると、真由美夫人は夫の軽率な行動に対して家庭内で厳しく叱責しつつも、公の場で夫の芸人生命を絶つような言動は一切行いませんでした。「芸人の女房として、家の外の恥は家の中で清算する」という昭和気質の美学を貫いたのです。
後に文枝が語ったところによれば、騒動の際も真由美さんは普段通りに食事を作り、仕事へ送り出したといいます。この寛容さと覚悟に文枝は頭が上がらず、不倫騒動以降は妻への償いと感謝の姿勢をより鮮明にしていきました。ネット上で囁かれた「仮面夫婦」という批判とは裏腹に、二人の間には外野には窺い知れない強固な契約と情愛が存在していたことが分かります。