枝豆の仕上がりをプロ級に変える最大の分岐点は、茹でる前の下ごしらえにあります。枝豆の下処理における塩もみのコツは、単に塩味をつけることだけが目的ではありません。表面の密生した産毛を摩擦で擦り落とし、口当たりを滑らかにすると同時に、塩の浸透圧によって葉緑素(クロロフィル)の発色を鮮烈に引き出す役割を果たします。
より均一に塩味を行き渡らせたい場合は、莢の両端をキッチンバサミで数ミリずつ切り落とす「端切り」を行うのが効果的です。切り口から塩水が莢の内部へスムーズに入り込み、豆の一粒一粒までムラなく味が決まります。
茹で湯の黄金比は、水1リットルに対して塩40g(塩分濃度4%)です。塩もみで使用した塩(全体の約半分)は洗い流さず、そのまま沸騰した鍋へ塩ごと投入します。この適切な塩分濃度が、豆から水分が不必要に抜けるのを防ぎ、ふっくらとジューシーな食感を生み出します。