ミリ波レーダー、車載カメラ、そして高性能インバーター。EV(電気自動車)1台に搭載される積層セラミックコンデンサ(MLCC)の数は、今や1万個を優に超える。この爆発的な需要を支えるため、株式会社福井村田製作所では大規模な設備投資と増産体制の構築が着々と進められてきた。
砂粒よりも遥かに小さく、指先に乗せても肉眼では粉塵にしか見えない0201サイズ(0.25×0.125mm)のチップ。そこに数千層ものセラミックシートと電極を狂いなく積み重ねる。競合他社が容易に追随できない圧倒的な歩留まりと品質の高さこそ、世界シェア首位を独走し続ける村田の源泉だ。関係者への独自取材によれば、高耐圧・高耐熱を求められる次世代車載グレードの生産ラインには、従来の限界を打ち破る新材料と焼成技術がすでに組み込まれているという。