園芸番組『趣味の園芸 やさいの時間』でおなじみの園芸家・深町貴子氏は、ダイコンづくりの成否は「間引きの手際」で8割決まると繰り返し訴えている。種を3粒ずつ点まきし、発芽後に競い合わせながら段階的に間引く――この基本動作を躊躇する人があまりにも多い。もったいないからと間引きを遅らせれば、地下では根同士が押し合いへし合い、互いの直進性を奪い合って全滅へと向かう。
本葉が1〜2枚で1回目、3〜4枚で2回目、6〜7枚で一本立ちにする。深町氏が指南するこのテンポを忠実に守れるかどうかがプロとアマの境界線だ。残す株の根を傷つけないよう、抜く株の地際をハサミで切り落とす細やかな配慮も欠かせない。過去の放送回はNHKオンデマンドでもアーカイブ配信されており、画面越しに見る名人の手際の良さには、無駄な迷いが一切ない。間引きは間引きではなく、「最良の1本を選び抜く外科手術」なのだ。