難解な古典芸能というイメージを覆し、俳句を一躍お茶の間のエンターテインメントへと押し上げた立役者が、テレビ番組『プレバト!!』でおなじみの夏井いつき氏です。歯に衣着せぬ批評と、凡句が見違えるように生まれ変わる鮮やかな劇的添削。視聴者は「言葉ひとつ置く場所を変えるだけで、こんなにも景色が変わるのか」と目を見張り、言葉の持つ底知れぬダイナミズムを再発見しました。
同時に、NHK Eテレの長寿番組『NHK俳句』をはじめとする丁寧な教養コンテンツも、着実に裾野を広げています。視聴者投稿欄には、日々の台所仕事の合間に生まれた句や、部活動の帰り道に見た積乱雲を捉えた句が連日のように寄せられています。伝統的な文脈を尊重しながらも、現代の生活感をリアルに映し出す表現の場として、メディアは俳句カルチャーの心臓部として機能し続けています。