人工骨頭の手術後どう防ぐ?脱臼招く禁忌肢位と日常動作の落とし穴

人工骨頭の手術後どう防ぐ?脱臼招く禁忌肢位と日常動作の落とし穴

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退院した患者を待ち受ける最大の試練は、病院と違って段差や低い家具が入り組んだ自宅環境だ。特に危険が潜むのは、和式トイレの使用、浴槽の深い底への沈み込み、そして床に置かれた新聞やスリッパを前かがみで拾い上げる瞬間である。股関節が90度以上深く曲がる体勢は、後方アプローチを施された関節にとって危険水域となる。

予防の要所は、生活導線の物理的な見直しにある。座面が低すぎるソファーを避け、高めの椅子やクッションを活用する。床の物を拾う際は患側の足を後方に軽く引きながら膝を曲げる「ゴルファーズリフト」を身につける。靴下の着脱には自助具のソックスエイドを取り入れるなど、道具と工夫に頼る柔軟な姿勢こそが安全な回復期間を支える。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。