今や伝説として語り継がれるこのタイアップだが、その裏には知られざるドラマが存在した。当時、インディーズからメジャーへと駆け上がったばかりのKing Gnuをプライムタイムのドラマ主題歌に抜擢するのは、当時のテレビドラマ業界としては異例中の異例と言える挑戦だった。
プロデューサー陣が提示したオファーに対し、バンドのブレインである常田大希は、単なる「タイアップ用のポップソング」を作ることを拒んだ。彼は脚本を何度も読み込み、「人は誰しも過ちを犯す可能性があり、それでも生きていかなければならない」という過酷な現実と救済のテーマを抽出。スタジオに引きこもり、数日間にわたる極限状態の中で「白日」のアウトラインを完成させたという。
ボーカルの井口理にとっても、この楽曲のレコーディングは過酷を極めた。冒頭のアカペラに近い静かなフレーズでは、聴き手の胸元を直接締め付けるような儚さを求められ、何度もマイクに向かい直した。主演の坂口健太郎は後に、撮影現場で初めて完成版の音源を聴いた際、「鳥肌が立ち、主人公・黒川拓の背負う孤独がすべて報われた気がした」と周囲に語っている。この未公開の現場エピソードこそが、楽曲とドラマが単なる商業提携を超えたソウルメイトであった証明と言える。