物語は、翁が野山に入って竹を採取する日常から急展開を迎えます。光り輝く竹の根元を見つけ、その筒の中にわずか三寸(約9センチメートル)ほどの可憐な女の子を発見します。翁は家に連れ帰って籠の中で大切に育て、やがてわずか三か月ほどで立派な大人の女性へと急成長を遂げます。
名付け親となったのは忌部秋田(いむべのあきた)という人物で、その輝くばかりの美しさから「なよ竹のかぐや姫」と命名されました。かぐや姫の生い立ちは、超自然的な誕生と神異的な成長を遂げる典型的な「異常誕生譚」の形式を取りながら、その後の貴公子五人による求婚難題話、帝の召聘、そして衝撃的な月の都への昇天という『竹取物語』全文を貫くドラマチックなプロットへと繋がっていきます。