発祥の地こそメキシコだが、今日私たちが親しんでいるスタイルの多くは、アメリカ南部テキサス州で洗練されたテックス・メックス料理に分類される。1970年代に入ると、野球場などのスタジアムで保温可能な液状チーズソースを使った簡易スタイルが導入され、爆発的な普及を遂げた。
さらに食品加工業の進化が、ナチョスを世界的な家庭の味へと押し上げた。ジャパンフリトレーなどのメーカーが本格的なトルティーヤ・チップスを量販店へ流通させたことで、専門店に行かずとも誰もが手軽に楽しめる環境が整ったのだ。伝統的なメキシコ料理の素朴さと、アメリカの大衆文化が融合したハイブリッドな食の傑作といえる。