決定的な分岐点は、法律が定める安全基準にある。食品に直接触れることを前提に作られたキッチンペーパー(クッキングペーパー)は、厚生労働省が管轄する食品衛生法の厳しい規格基準をクリアしていなければならない。蛍光増白剤の溶出試験や重金属類の検査など、加熱調理や油吸着時に人体へ有害物質が移行しないための厳密なチェックを通過している。
対して、主に手洗いや水回りの清掃を目的とする一般的なペーパータオルは、この基準を前提としていない製品が大半を占める。古紙をリサイクルした再生紙パルプが使われている場合、わずかな蛍光染料や微細な夾雑物が残存している可能性も否定できない。これを魚や肉の水分拭き取り、あるいは電子レンジ加熱のラップ代わりに使えばどうなるか。熱や油脂によって紙から化学物質が食品へ移行したり、繊維が食材にこびりついて誤飲の原因になったりする危険が潜んでいる。