多くの人が「ら・ら・ら」というフレーズに対して、開放感や多幸感に満ちたイメージを抱いている。だが、歌詞のストーリー全体を丁寧に追いかけると、そこに浮かび上がってくるのは、すれ違う恋愛に苦悩する一人の女性の等身大の姿だ。「今日も明日もあなたに会えない」という現実、年を重ねるごとに変化していくお互いの価値観、そして「男は何処へ行ってしまうんだろう」という切実な問いかけ。ここには、決してきれいごとだけでは終わらないリアルな葛藤が存在する。
大黒摩季が紡いだ言葉は、華やかなサビの「ら・ら・ら」というシンガロングによって一見覆い隠されているように見えて、実はその対比によって寂しさや諦念をよりいっそう引き立たせている。この「陽」のメロディと「陰」の歌詞が織りなす絶妙なコントラストこそが、楽曲に普遍的な深みを与えている真実なのだ。