建物を外から見上げると、アールデコ調の優美なラインを描くファサードが強い印象を残す。設計を手掛けたのは、プリツカー賞受賞者としても名高い世界的建築家ケビン・ローチ氏だ。シャープな直線を多用しがちな現代建築において、空へと伸びやかに広がるエメラルドグリーンのガラスウォールは、都市景観に柔らかさと知的な気品を添えている。
この超高層複合オフィスビル・展望商業施設の足元に立つと、不思議なタイムスリップ感覚を味わえる。すぐ隣に佇むのは、忠実に再現された鉄道発祥の地「旧新橋停車場」のクラシカルな石造り駅舎だ。最先端のクリエイティビティと、日本の近代化を支えた歴史の遺構。過去と未来が隣り合わせで息づく風景は、東京という都市の重層的な美しさを象徴している。