メイクの限界を超えて根本的な改善を求める層の間では、美容医療によるアプローチも選択肢に入ります。しかし、顔面の中心部は表情筋や血管・神経が高度に交錯する繊細な部位であり、適切な適応の見極めが不可欠です。
メスを使わない施術として代表的なのが、ヒアルロン酸注入や糸リフト(スレッドリフト)です。頬トップ(貴族手術エリアやゴルゴライン)に適度な高さを出し、下垂した組織を持ち上げることで、前方への立体感を生み出し縦の長さをカモフラージュします。また、ボトックス注射を用いて上唇を軽くめくれ上がらせる「リップフリップ」も、ダウンタイムを抑えた人中短縮アプローチとして定着しています。
一方、外科的手術としては人中短縮術(リップリフト)やルフォー骨切り術(Le Fort I型骨切り+下顎SSRO)が存在します。鼻の下の皮膚を切除して縫合する人中短縮術は、白唇部を短くして口元を若返らせる高い効果がある反面、小鼻の広がりや傷跡のリスクを伴います。上顎骨自体を数ミリ短縮する骨切り手術は中顔面を物理的に短縮できる究極の手法ですが、全身麻酔を伴う大規模な外科手術であり、高額な費用と数ヶ月に及ぶダウンタイム、神経麻痺などの重大なリスクを慎重に天秤にかける必要があります。