インターネット上では時折、「地球の気候変動は周期的な自然現象であり、人間の活動は関係ない」「過去にも温暖な時期はあった」といった懐疑論が散見されます。しかし、気候科学の最新データはこれらの言説を明確に否定しています。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第6次評価報告書では、「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」と断定されました。数千年、数万年単位で起きる自然の気候サイクルと現代の現象が決定的に異なるのは、その「変化のスピード」です。過去に類を見ない急速なペースでCO2などの温室効果ガス濃度が上昇しており、生態系や人類社会の適応速度を完全に追い越しています。
「異常気象は一時的な不運」と捉えるのは致命的な誤解です。現在の気候パターンが「新たな通常(ニューノーマル)」であるという前提に立たなければ、適切なリスク管理は行えません。