鬼滅の刃における女性キャラクターの強さを評価する際、単純な腕力だけで序列をつけることはできません。それぞれの役割や特化能力が、無惨討伐という最終目的に対してどのように貢献したかを見る必要があります。
純粋な白兵戦能力においてトップに君臨するのは、間違いなく恋柱・甘露寺蜜璃です。常人の8倍とされる特殊な筋肉密度から繰り出される斬撃速度は、宇髄天元をも凌ぐと作中で明言されています。刀鍛冶の里編で見せた「痣の発現」以降は、上弦の肆・半天狗の分身である憎珀天を夜明けまで一人で足止めする驚異的な持久力を見せつけました。
対照的に、物理的な力で鬼の頸を斬ることができない蟲柱・胡蝶しのぶは、医学と薬学、そして音柱に次ぐ突進スピードでそのハンデを完全に克服しました。彼女の真の恐ろしさは、自らの体重37kg分に匹敵する700倍濃度の藤の花の毒を全身に巡らせ、自らを「毒の兵器」として童磨に喰わせた執念にあります。武力では勝てずとも、戦術と覚悟によって上弦の弐を無力化した功績は、実質的に最強の一角と評価されるべきものです。
また、鬼の側では珠世の存在が際立ちます。数百年に及ぶ研究の結晶である「人間返しの薬」「老化薬」「分裂阻害薬」「細胞破壊薬」の四段構えは、鬼殺隊全員の刃を合わせた以上の致命傷を無惨に与えました。直接戦闘の強さ(フィジカル)と、概念的な強さ(知力・影響力)の双方が、本作の女性陣の序列を語る上で欠かせない要素です。