テレビ画面の前で火花を散らす二人を目の当たりにすると、視聴者の多くは「本当にプライベートでも折り合いが悪いのではないか」と疑問を抱くかもしれない。しかし、テレビ番組の舞台裏に目を向けると、そこには視聴者が想像する対立構造とは正反対の光景が広がっている。楽屋やCM中のわずかな合間に、二人は最新の政局情報を交換し合い、時に冗談を交えながら笑顔で会話を交わす。
こうした舞台裏でのやり取りは、単なる表面上の社交辞令ではない。伊藤惇夫と田崎史郎の両氏は、長年メディアの最前線で競い合ってきたライバルであり、同時に同じ時代を駆け抜けてきた戦友でもある。スタジオでの激しい議論は、互いの立場や役割を完璧に理解した上での「プロとしてのパフォーマンス」であり、議論が終われば互いの知見に敬意を払う良き同志に戻るのだ。