スキャンダルの嵐が吹き荒れた後も、彼女はしばらくメディアの俎上に身を置き続けた。吉本興業系列の事務所Showtitleに所属し、毒舌や奔放なキャラクターを求められるタレントとしてバラエティ番組を渡り歩く日々。しかし、テレビカメラが求める「使い勝手のいい炎上クイーン」という役割と、彼女の内奥で渦巻く知的探求への欲求との間には、修復不可能な溝が生じていた。
芸能界という巨大な記号消費の場に留まることは、彼女にとって緩慢な精神的窒息を意味していた。2019年、突如として発表された引退声明。事務所の退社とともにすべてのレギュラー番組を降板し、彼女は忽然と表舞台から姿を消した。多くの関係者が「一過性の休業だろう」と高を括っていたが、彼女の決意は冷徹なまでに固かった。消費されるだけの客体であることを完全に拒否した瞬間だった。