アンパンマンの最大の特徴は、お腹を空かせた者に自らの顔をちぎって食べさせる行為にあります。アンパンマンの顔は「北海道産の特選小豆で作られた最高級の粒あん」が詰まったアンパンであり、彼にとって顔の一部を与えることは、自己のエネルギーそのものを分け与える行為に他なりません。
顔が欠けたり、ばいきんまんの水鉄砲などで「濡れて力が出なくなる」理由は、パンとしての生命維持構造にあります。やなせ氏の解説によると、アンパンマンのエネルギー源は「焼きたてのパンの風味と膨らみ」であり、水分を含むことでパン生地がふやけて重くなり、中のあんこが冷えて「生命の火」が弱まってしまうためです。この状態を打破するために行われるのが、パン工場で行われる「顔の交換」という再生プロセスです。
ここで注目すべきは、主要キャラクターごとに異なる「顔」の性質と回復手段です。アンパンマンワールドのパン戦士たちは、それぞれ異なるメカニズムで活動しています。