映画『凶悪』が公開から10年以上を経ても色褪せない理由は、この作品が描いている悪が、決してスクリーンの中だけの特別な異常者たちのものではないからです。ピエール瀧が演じた剥き出しの暴力、リリー・フランキーが演じた笑顔の裏にある冷徹な搾取、そして山田孝之が演じた正義の名を借りた傲慢と家庭の犠牲――。それらはすべて、私たちが生きる日常のすぐ隣に潜んでいる人間性の暗部そのものです。
実在の「上申書殺人事件」という未曾有の闇を暴いた調査報道の歴史的価値を再認識するとともに、深淵を覗き込むとき、自らもまた深淵に見つめられているという冷徹な真実を、本作は観る者の胸に重く突き刺し続けています。 (出典: 凶悪 映画 ネタバレ(Yahoo!ニュース))
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