モアイ像の体に隠された衝撃の真実|地中発掘で暴かれた謎と背中の彫刻

モアイ像の体に隠された衝撃の真実|地中発掘で暴かれた謎と背中の彫刻

話題沸騰中の モアイ像の体に隠された衝撃の真実|地中発掘で暴かれた謎と背中の彫刻について、多角的な視点をご紹介しています。

「胴体があるモアイ」と「地面から顔だけ出ているモアイ」、そして海沿いの石台に並ぶモアイは、それぞれどのような関係にあるのか。現地ラパヌイ国立公園内に存在する約1,000体近い石像群のデータを整理すると、その構造的差異が浮き彫りになります。

項目採石場斜面のモアイ(地中に埋没)祭壇(アフ)上のモアイ(海沿い)編集部の見解・評価設置状態火口斜面の竪穴に直立(下半身〜首まで埋没)石造祭壇(アフ)の上に完全自立「地中モアイ」は製作中または輸送途中の姿大きさ・平均全長約6m〜10m以上(未完の最大個体は21m)約4m前後(代表例:アフ・トンガリキ)斜面に残る個体ほど後期に大型化・重量化胴体と彫刻の保存状態土砂に覆われていたため彫刻・彩色が極めて鮮明風雨・塩害で表面が摩耗、細部は消失傾向古代の本来の色彩や紋様を知る鍵は地中部にある頭部のプカオ(赤い帽子)一切載せられていない特定の上級モアイに載置(赤色凝灰岩製)プカオは祭壇設置後の最終工程で載せられた証拠眼球(珊瑚の目)の有無眼窩(目のくぼみ)すら彫られていないものが多い祭壇上で眼窩が掘られ、白珊瑚の目が嵌め込まれた「目が入る」ことで初めて神としての霊力が宿った

比較データから明らかな通り、祭壇(アフ)の上に立っている完成体のモアイにも最初から胴体は存在していました。しかし、18世紀後半から19世紀にかけて部族間抗争(フリ・モアイ=モアイ倒し戦争)が勃発し、祭壇上のモアイはことごとく引き倒されて破壊されてしまいました。現在観光地で見られる直立モアイの多くは、20世紀後半にクレーン等を用いて修復・再建されたものです。

一方、ラノ・ララクの斜面で地中に首まで埋もれていたモアイは、倒されることもなく直立を維持し続けました。頭部に赤い帽子のような石「プカオ」(プナ・パウの赤色凝灰岩から切り出された結髪を模したもの)が載っておらず、目も彫られていないのは、彼らが祭壇へと旅立つ前の「未完成の魂」であったことを物語っています。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。