ネット上のヘアカタログで頻繁に見かける「ノーセット風マッシュ」という文言には、プロが警鐘を鳴らす重大な盲点が隠されています。多くのユーザーが「ノーセット=朝起きて何もつけずに外出できる」と誤認しがちですが、実際には「何もつけていないように見える高度なスタイリング」を指しているケースが大半です。
パーマをかけた毛髪は、水分が蒸発するとパサつきや広がりを生じる性質を持っています。そのため、完全な放置状態ではボサボサの寝癖のように見えてしまい、清潔感とは正反対の印象を与えかねません。ノーセット風を成立させるためには、最低でもヘアオイルや軽いヘアバームを薄く馴染ませ、毛髪にツヤとまとまりを与える工程が不可欠です。
また、職場のルールや就活事情から支持の厚い黒髪マッシュパーマにも注意が必要です。黒髪は光を吸収するため、パーマの束感や立体感が見えにくく、シルエット全体が重く沈んで見えがちです。この重苦しさを払拭する決定打となるのが、サイドとバックに施すツーブロック刈り上げの設計です。
耳周りと襟足を6ミリ〜9ミリ程度ですっきりと刈り上げ、上からマッシュの丸みをかぶせることで、正面や横顔にシャープな陰影が生まれます。黒髪特有の重厚感を清潔感へと昇華させるためには、アンダーセクションの刈り上げグラデーションが欠かせません。