飼い主が最も警戒すべきは、犬が丸まって寝る病気の可能性です。特に注意すべき代表的な疾患群には、激しい痛みを伴う消化器疾患と骨関節疾患が存在します。
まず挙げられるのが、急性膵炎や胃腸炎、腸閉塞です。犬は内臓に激痛を感じると、腹部筋肉を強く緊張させ、背中を弓なりに湾曲させて丸まり込みます。これを獣医学用語で「祈りのポーズ(プレイ・ポジション:前肢を下げて後肢を立たせる)」の変形、あるいは「腹部痛によるうずくまり」と呼びます。単に丸まって寝ているように見えても、以下のような体調不良サインが重複していないかを直ちに確認してください。
- 呼んでも反応が鈍く、体を起こそうとしない
- お腹に触れようとすると唸る、あるいはキャンと鳴く
- お腹が風船のように張っており、板のようにカチカチに硬い
- 涎(よだれ)を大量に垂らし、吐き気を見せる
また、犬が震えて丸くなる状態が続く場合、寒さだけでなく激しい疝痛(内臓の差し込むような痛み)に耐えている危険性があります。室温を適切な22℃前後に調整し、ブランケットを掛けても小刻みな震えが収まらない場合は、一刻を争う救急疾患を疑うべきです。