ネット上の情報や旅行記で頻繁に見られるのが、「保安検査場が最新化されたから、以前ほど早く空港へ行かなくても大丈夫」という言説です。しかし、この油断こそが搭乗直前の重大なアクシデントを招く最大の盲点となっています。
落とし穴の正体は、保安検査を抜けた後の「歩行距離」と「滞留時間の長さ」にあります。新設されたウォークスルー型免税店は、レジ待ちの混雑や通路の賑わいにより、通り抜けるだけでも想定以上の時間を要します。さらに免税店エリアを通過した後、南北の先端ゲートへ向かうためにはウイングシャトルへの乗車や長い動く歩道の移動が待ち受けています。
現場観察において、免税店での買い物に夢中になった結果、ウイングシャトル駅で搭乗案内放送を聞き青ざめる旅行者の姿が後を絶ちません。検査場通過から最遠方の搭乗ゲートまでは、スムーズに歩いても15〜20分程度を要します。搭乗口の案内時刻(通常出発の30分前)から逆算すると、保安検査場は出発の「最低でも60分前」には通過していなければなりません。
また、食事の計画にも注意が必要です。関空第1ターミナルレストランおすすめスポットとして名高い店舗の多くは、出国前の一般エリア(2階)と、国際線出国後の制限エリア内に二分されています。家族や友人と落ち着いて食事を楽しみたいのか、それとも審査をすべて終えて搭乗口近くでリラックスして味わいたいのかによって、立ち入るべきフロアが明確に異なります。一度保安検査場を通過すると一般エリアへは戻れないため、事前の意思決定が不可欠です。