ブルーベリー栽培において最も多くの初心者が心理的抵抗を感じ、そして最も失敗しやすいステージが「植え付け直後から幼木期」です。園芸店で購入した苗木にすでに花芽がついていると、どうしても実を収穫したくなりますが、ここでの自制が生涯収穫量を決定づけます。
苗木1年目2年目の剪定手順における黄金律は、「すべての花芽を1つ残らず手で摘み取る(全摘花)」ことです。1〜2年生の苗木は、根の体積も幹の太さも成木の10分の1にも満たない未熟な状態です。この時期に果実を結実させてしまうと、光合成産物の大半が果実に奪われ、地上部の枝分かれや地下部の根の発達が完全に停止します。1年目の冬は、地際から出ているひょろひょろとした弱小枝を間引き、骨格となる主枝を1/3程度切り戻して萌芽を促すだけに留めます。2年目の冬も同様に花芽を全摘し、木の土台づくりに専念します。
本格的な収穫を開始するのは3年目以降です。3〜4年目は株の成長を見ながら1株あたり20〜30粒程度の「味見収穫」に抑え、5年目以降の成木期に入って初めて、株全体で数百から数千の収穫を目指すフル稼働体制へ移行します。成木になった株は、毎年全体の20%程度の古い主枝を地際からノコギリで間引き、若いシュートへと主役を交代させる「エンドレス更新剪定」を行うことで、樹齢20年を超えても高品質な実を維持し続けることが可能になります。