高級時計からスマートウォッチまで、ケース素材として圧倒的な支持を集めているのがステンレススチールです。適度な重厚感、傷への耐性、そして美しいヘアライン仕上げやポリッシュ仕上げが施せる審美性が高く評価されています。
■ サージカルステンレス(316L)と最高峰の904L
時計業界で標準的に使われる「316L」は、SUS316の炭素量を極限まで減らし(Low Carbon)、腐食への耐性を極限まで高めた医療用グレードのステンレスです。メスや人工関節にも使われることから「サージカルステンレス」と呼ばれ、汗に含まれる塩分による錆や肌荒れを防ぎます。
さらに、ロレックスなどが採用する「オイスタースチール」は、904Lステンレスと呼ばれる超高合金です。クロム、モリブデン、ニッケル、銅を贅沢に配合し、過酷な化学プラントや海洋機器と同等の超耐食性を実現しています。磨き上げた際の輝きの深さも別格です。
■ 金属アレルギーへの影響
ステンレスに含まれる「ニッケル」は、汗によって微量に溶け出すと金属アレルギー(接触皮膚炎)の引き金になります。肌が敏感な方は、ニッケル溶出率が極めて低い316L仕様の製品を選ぶか、チタン素材のモデルを検討するのが確実です。