近年のテレビドラマにおいて、視聴者を最も熱狂させるジャンルといえばサスペンスドラマだろう。今期も第1話から張り巡らされる緻密な伏線と、予想を裏切るどんでん返しを売りにした野心作が複数ラインナップされている。
かつてのような「お決まりのトリック」は通用しない。目の肥えた視聴者は、わずかな小道具の配置や登場人物の目線の動きから黒幕をプロファイリングする。制作側もその裏をかくため、専門家による徹底した時代考証や科学捜査の知見を取り入れ、脚本のリアリティを極限まで高めている。毎週放送終了後に巻き起こる考察の嵐は、視聴体験そのものをインタラクティブなゲームへと昇華させている。