消防学校での訓練が「厳しい」と形容される最大の理由は、現場でミスが許されない極限状況を想定しているためです。ホースを延長して標的を倒す基本消火訓練、重さ数十キロの装備を背負って狭所を捜索する空気呼吸器着装訓練、高所からの降下・登はんを繰り返す救助訓練など、あらゆるメニューが極限の体力を要求します。
教官による指導は時に厳格を極めますが、これは理不尽な精神論ではなく、「現場で絶対に殉職者を出さない、市民の命を救い切る」という強い使命感に基づいています。規律を守れなかったり危険な動作を怠ったりした際には、連帯責任としての腕立て伏せやランニングが課される場面もありますが、すべては危機管理意識を身体に染み込ませるための訓練です。
近年では女性の採用割合が全体の約10〜15%前後まで上昇しており、女性専用の寮フロアやシャワー室などの施設整備が進んでいます。体力基準や現場訓練の内容は基本的に男性と同じ基準が求められるため、女性隊員たちも互いに励まし合いながら屈強な先輩たちに引けを取らない技術と体力を身につけていきます。