刑事司法関係者の間で長年タブー視されつつも激しい議論が交わされているのが、いわゆる代用監獄問題と真相です。
本来、身柄を拘束された未決勾留者は、捜査を担当する警察から独立した法務省の拘置所に収容されるべきであると法律(刑事訴訟法)は想定しています。しかし、日本では警察署内の留置場を拘置所の代用として使用することが刑事収容施設法第15条で認められており、これが「代用監獄」と呼ばれています。
国連の人権規約委員会や拷問禁止委員会は、日本の代用監獄制度に対して「捜査官が被疑者を四六時中支配下に置き、自白を獲得するための手段として機能している」として、数十年にわたり是正勧告を出し続けています。警察署内にある留置場に拘束された被疑者は、弁護士を呼ぶにも警察官の手を介さねばならず、精神的に極めて無防備な状態に置かれるためです。
では、拘置所移送の理由と時期にはどのような法則があるのでしょうか。
起訴された被告人は、順次各地の拘置所へと身柄が移送されます。しかし、現実は「起訴翌日に即座に移送される」わけではありません。都市部の拘置所(東京拘置所など)の定員キャパシティの問題や、検察・警察が余罪の追起訴を視野に入れて手元に置いておきたい場合、あるいは共犯事件で関係者を隔離(分離収容)する必要がある場合、起訴後も数週間から数か月にわたって警察の留置施設に据え置かれるケースが日常的に発生しています。