原作コミックスにおいて、時透無一郎の命運が尽きる一連の戦闘は第19巻から第21巻にわたって緻密に描かれています。読者の間で「どこで息を引き取ったのか」という議論が起きやすいのは、彼が文字通りの致命傷を負ったタイミングと、肉体の機能が完全に停止して死亡が確定したタイミングに時間差が存在するためです。
結論から整理すると、無一郎が上弦の壱・黒死牟の凶刃によって胴体を切断されたのは第20巻・第175話「後生畏るべし」です。しかし、彼は下半身を失った状態でもなお意識を保ち、刀を握り続けて味方を援護しました。そして、黒死牟の肉体が崩壊し、戦いに決着がついた直後の第21巻・第179話「兄を思い弟を思い」にて、駆け寄った不死川実弥と悲鳴嶼行冥に見守られながら死亡が確定します。
このタイムラインからも明らかなように、無一郎は「致死傷を負って即座に脱落した」わけではありません。致命的な肉体破壊を受けながらも、柱としての責務を完遂するまで神経を研ぎ澄まし続けたその数分間こそが、鬼殺隊に数百年の歴史を超える大金星をもたらしたのです。