財務レバレッジとは?高すぎると危険な真相と適正目安・Roeの法則

財務レバレッジとは?高すぎると危険な真相と適正目安・Roeの法則

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株式市場で重視される重要指標「ROE(自己資本利益率)」と財務レバレッジは、切っても切れない密接な結びつきを持っています。この関係を完全に可視化したのが、名門化学メーカーのデュポン社が開発したデュポンシステム分析です。

デュポンシステムでは、ROEを以下の3つの要素に美しく因数分解します。

ROE = 売上高当期純利益率(収益性) × 総資産回転率(効率性) × 財務レバレッジ(財務構成)

この数式を見れば、財務レバレッジROE関係の本質が一目瞭然となります。企業がROEを引き上げるアプローチは、本業の商品力を磨いて純利益率を上げること(収益性)、遊休資産を処分して資産をフル稼働させ売上を作ること(効率性)、そして負債を増やして財務レバレッジを引き上げること(財務構成)の3系統しかありません。

ここに投資家を惑わす「数字のマジック」が潜んでいます。本業の利益率が年々低下し、商品が売れなくなって総資産回転率が落ちていても、自社株買いを行って自己資本を極限まで減らしたり、銀行借入を急増させて財務レバレッジを無理やり4倍、5倍と引き上げれば、見かけ上のROEは簡単に跳ね上がります。

決算短信の表面的なROEの高さだけに歓喜していると、本業がボロボロで財務体質が極度に脆弱化した「見せかけの高収益企業」を掴まされることになります。ROEを評価する際は、必ずデュポン分解を行い、その上昇が本業の稼ぐ力によるものか、単なるレバレッジの膨張によるものかを厳密にチェックしなければなりません。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。