ネット上で囁かれる「フロスで口臭が治った」という声の真相を結論から言えば、医学的根拠に基づいた紛れもない事実です。多くの人が口臭の原因を胃の不調や舌の汚ればかりに求めがちですが、口臭外来を訪れる患者の大多数において、真の発生源は歯と歯の間に取り残された細菌の塊(プラーク)にあります。
歯ブラシでいくら時間をかけてブラッシングしても、平らな歯の表面しか磨けていません。歯と歯が接している微小な隙間には、酸素を嫌う嫌気性細菌が密集し、バイオフィルムと呼ばれる強固なバリアを形成します。この細菌の巣窟を物理的に破壊・除去できる唯一の手段がデンタルフロスです。「歯間清掃を始めた翌朝から口の中のネバつきがなくなり、嫌な臭いが消えた」という体験談が続出するのは、臭いの元凶をダイレクトに断ち切っているからに他なりません。