田島享央己氏の知名度を一気に全国区へと押し上げた契機として、カプセルトイメーカーの雄・キタンクラブ等からリリースされた「田島享央己のお彫刻コレクション」をはじめとするガチャ展開は見逃せません。原画の木目やノミ跡、何とも言えない表情の陰影が全長数センチのPVC製ミニチュアに驚異的な精度で落とし込まれており、第1弾の発売以降、設置機が次々と完売する社会現象となりました。
特に「イカを持つ猫」や「おにぎりを持つゴリラ」といったアイコニックなキャラクターは、デスクに飾るマスコットとしてオフィスワーカーや学生の間で大ヒット。これをきっかけに「本物の木彫作品を見てみたい」と美術館やギャラリーへ足を運ぶ新規ファンが激増しました。ハイカルチャーとローカルチャーがカプセルトイを通じて見事に結びついた成功事例です。
また、シドロモドロ工作所の公式オンラインショップや提携先でのグッズ通販では、ポストカード、オリジナルTシャツ、手ぬぐいなどが定期的にリリースされています。木彫りの原画は高額かつ激戦で手に入らないファンにとっても、手軽に日常へ「田島ワールド」を取り入れられる受け皿として機能しています。作品の発表スタイルをギャラリーだけに限定せず、誰もがアクセスできるチャネルを意識的に整えている点が、彼の人気の裾野を広げ続けている要因です。