チケットの販売工程において、プレイガイド先行とは「チケットぴあ」「ローソンチケット(ローチケ)」「イープラス」「楽天チケット」といった民間のチケット販売受託会社が、一般発売に先駆けて実施する事前受付・抽選販売を指します。かつてのように早朝から電話口に張り付いたり、店頭ロッピーやセブン-イレブン端末に並んだりする必要はなく、現在は専用のWEBサイトやスマートフォンアプリから期日内にエントリーする「抽選方式」が主流です。
プロモーターやイベンターの内部資料や関係者の証言によると、公演チケットがファンの手元に届くまでのプロセスは極めて厳密なヒエラルキーによって構成されています。基本となる最速先行から一般発売までの経緯は、概ね以下のタイムラインに沿って展開されます。
まず最初に行われるのが、公式ファンクラブ会員やファンサイト有料会員のみが申し込める「最速オフィシャルFC先行」です。アーティストへの貢献度が高いコア層を最優先する枠であり、総座席数の約50%〜70%(アイドルや熱狂的なロックバンドでは80%以上)がここで確保されます。続いて、CD・映像作品の購入者限定シリアル先行やオフィシャルサイト先行が行われた後、いよいよプレイガイド先行の仕組みと当選確率が問われる一般向け事前受付のフェーズへと移行します。
ここで知っておくべきは、FC先行と一般発売との決定的な違いです。FC先行は主催者が「身内のファン」に対して最大規模の在庫と前方の優良エリアを提供する還元イベントであるのに対し、一般発売はプレイガイド先行のキャンセル分や興行関係者席の開放分など、全体の数%に過ぎない「残りカス」を全国の数万人で秒単位で奪い合う先着瞬殺ゲームです。その中間に位置するプレイガイド先行は、FCに入っていないライト層や地方公演を狙う遠征組にとって、現実的にチケットを入手できる実質的なラストチャンスの防波堤として機能しています。