カードダス市場の急激な加熱に伴い、最も深刻化しているのが精巧な偽造品(ブートレグ)と、近年の復刻版を当時物と偽って高額販売するトラブルです。「実家の押し入れで見つかった」と称してフリマアプリに出品されているカードの中にも、怪しい個体が数多く紛れ込んでいます。被害に遭わないためのドラゴンボールカードダス偽物の見分け方を整理しました。
まず警戒すべきは、1990年前後に香港や台湾などで大量に出回った「無版権(アマダ風・駄菓子屋引き物風)の海賊版」です。一見すると当時の本物に見えますが、以下の3つのポイントをルーペで観察することで識別が可能です。
第一に「裏面のコピーライト表記」です。本物のバンダイ製カードダスには、「©バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映動画」といった正規の版権表記が非常に鮮明な極小フォントで印刷されています。偽物は活字が潰れていたり、フォントの太さが不揃いだったりします。
第二に「プリズムの規則性と境目」です。正規の角プリズムは整然とした格子パターンを持っていますが、偽造品や粗悪なレプリカはドットの配列が歪んでいたり、光を当てた際の反射率が鈍い特徴があります。また、ロール状のホログラムシートから切り出された際に入る「シートの継ぎ目ライン」の入り方にも不自然なものが存在します。
第三に「1995年・2015年などの復刻版との混同」です。本弾第1弾のNo.1孫悟空などは、後に「リメイク95」や「コンプリートボックス」として再録されています。デザインは酷似していますが、裏面の年号表記が「1988年」ではなく「1995年」や「2015年」となっていれば、それは当時物ではなく復刻版です。復刻版であっても一定の価値はありますが、数百万円のプレミアがつくことはありません。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
過熱するヴィンテージカードダス市場において、安易な参入は大きな痛手を伴います。自身の立ち位置を見極めるための基準を提示します。
【参入・売却をおすすめできる人】 当時からカードをカードダス専用ファイルに入れて暗所に保管しており、角の潰れや擦れがない美品を所有している人。または、信頼できる鑑定機関(PSA・BGS等)のケース入り個体を、歴史的ポップアートとして長期保有する資金的余力があるコレクターです。
【取引に慎重になるべき人】 「押し入れからボロボロのカードが出てきたから一攫千金を狙える」と過度な期待を抱いている人や、フリマアプリで状態未確認の未剥がし品を転売目的で買い漁ろうとしている人です。ヴィンテージ市場の減額査定は冷徹であり、真贋を見極める鑑定眼がなければ偽物を掴まされるリスクが極めて高いのが現実です。