Webメディアや医療系コミュニティ、SNS上には、トラネキサム酸の効果を実感できなかった患者たちのリアルな体験談が蓄積されています。それらの証言を精査すると、「効かない」と訴えるケースには明らかな偏りがあることが浮き彫りになります。
特に目立つのが、トラネキサム酸コロナ喉の痛みに関する生々しい記録です。変異を重ねるオミクロン派生株では、上気道粘膜への親和性が極めて高く、発症2〜3日目に激しい咽頭痛を訴える患者が頻発しました。SNS上では次のような体験談が数多く投稿されています。
「処方されたトラネキサム酸を毎食後きっちり飲んでいたが、唾液を飲み込むたびに喉が引き裂かれそうで一睡もできなかった」「結局、ロキソニンを追加してようやく水が飲めるようになった」
こうした事象は、ウイルスの爆発的な増殖によって咽頭粘膜が広範囲に上皮剥離や壊死を起こしているためです。局所のプラスミン阻害だけでは、物理的な粘膜損傷に伴う神経刺激を抑えきれません。
もう一つの典型例が、扁桃炎トラネキサム酸効かないという症例です。扁桃炎を繰り返す20代男性の手記には、次のような経過が綴られていました。
「以前もらったペラックの残りを飲んで2日間我慢したが、どんどん熱が39度まで上がり、口を開けることすらできなくなった。耳鼻科に駆け込んだら扁桃腺が真っ白に膿んでいて、『なぜ抗生物質を飲まずに放置したのか』と医師に叱責された」
鏡で喉の奥を照らし、扁桃(のどちんこの両脇)に白い斑点や苔のような膿(白苔)が付着している場合、それは高確率で細菌性の急性扁桃炎です。この段階に達した炎症に対してトラネキサム酸は無力に等しく、自己判断での市販薬継続が重症化を招く典型的な失敗パターンと言えます。