容姿遺伝の観点から見ると、二重まぶたはメンデルの遺伝の法則において優性遺伝(顕性遺伝)に分類され、一重まぶたは劣性遺伝(潜性遺伝)と定義されてきました。統計モデルおよび臨床遺伝学のデータに基づくと、赤ちゃんの二重における遺伝確率は以下の目安で説明されます。
・両親ともに二重の場合:約70〜80%の高確率で子どもも二重を引き継ぐ。
・片親が二重・もう片方が一重の場合:約50%の確率。
・両親ともに一重の場合:一般的には低確率とされるが、両親が二重の遺伝子(ヘテロ接合体)を隠し持っている場合、数%〜15%前後の確率で二重の子が誕生する。
ただし、近年の分子遺伝学では、まぶたの形状は単一の遺伝子だけで決まるのではなく、複数の遺伝子が関与する「多因子遺伝」であることが判明しています。蒙古襞の厚み、眼窩骨の傾斜、皮膚のキメなど複合的な要素が絡み合うため、両親が二重であっても即座に子どもが同じ二重になるとは限りません。
また、臨床相談で非常に多いのが赤ちゃんの片目だけ二重というケースです。「左右非対称でこのまま固定してしまうのか」と不安視されますが、人間の身体は完全な左右対称ではありません。左右で脂肪の燃焼スピードが異なることや、寝返りの向きによる体液の偏り、骨格の微小な非対称によって、片方の目だけ先に定着することは極めて一般的な生理現象です。片目にある線は二重の遺伝的素質を証明しており、数ヶ月から数年遅れてもう片方も揃う例は枚挙にいとまがありません。