受傷直後に多くの人が疑問を抱くのが、「冷感湿布を貼ってからその上にテープを巻いてもよいのか」という点です。結論から述べると、湿布とテーピング併用は原則として避けるべき処置です。
湿布剤(経皮消炎鎮痛剤)の基剤には水分や油分が多く含まれており、テープの粘着力を著しく奪って固定力を失わせます。さらに、テープで密閉されることによって湿布の有効成分が高濃度で皮膚に滞留し、重度のかぶれや水疱形成を引き起こすリスクが跳ね上がります。急性期の局所炎症には、湿布ではなく「氷嚢や保冷剤を用いた間接的なアイシング」を行うのが定石です。
受傷後48〜72時間の腫れと内出血の対処法としては、外傷処置の国際基準であるRICE処置に準じ、薄手のタオル越しに患部を15〜20分冷却し、安静を保ちます。就寝時は足元にクッションを敷いて足先を心臓より10〜15cm高く保つことで、組織間隙への血液貯留を軽減し、翌朝の拍動痛を緩和できます。
また、衛生面と皮膚トラブル予防の観点から、テーピング交換頻度は1日1回〜最長でも2日に1回が鉄則です。入浴時は患部にビニール袋を被せて濡らさない工夫をするか、あるいは入浴直前にテープを外し、石鹸の泡で優しく指の間を洗った後、皮膚を完全に乾燥させてから新しいテープへ巻き直します。わずかな水分が残ったまま再固定すると、瞬く間に皮膚のびらんが生じます。