ハイマウントストップランプは、かつては一部のスポーツカーや高級車にのみ装備されるオプション的な存在でした。しかし、追突事故防止に対する有効性が世界的に実証されるにつれ、法制化が進みました。歴史を遡ると、1984年に米国で世界に先駆けて装着が義務付けられ、日系サプライヤーのスタンレー電気が世界初となるLED式ハイマウントストップランプを開発、1986年11月の日産フェアレディZ米国輸出仕様車へ実装されたことが大きな転換点となりました。 日本国内において、一般乗用車(定員10人未満の普通・小型・軽自動車)に装着が義務化されたのは2006年(平成18年)1月1日以降に製作された車両からです。この年式を境に、法的な扱いは大きく分かれます。
義務化対象車(2006年1月1日以降の製作車)の厳格なルール
2006年以降の車両では、ハイマウントストップランプの装備が義務付けられているため、「壊れたから取り外して車検を通す」という裏技は一切通用しません。ランプが備わっていない状態そのものが保安基準違反となるため、必ず修理または交換して正常点灯させなければなりません。
義務化前の車両(2005年12月31日以前の製作車)における取り外しの可否
義務化前に製作された車両であれば、ハイマウントストップランプが装着されていなくても車検には通ります。ただし、ここにも大きな罠が存在します。「付いている以上は、正常に作動しなければならない」という原則です。 義務化前の車であっても、車体にランプ本体が取り付けられたまま球切れしていれば車検落ちとなります。この場合、球切れしたランプ本体を完全に取り外し、取り付け跡の突起物なども適切に処理することで、合法的に車検を通過させることが可能です。
ハイマウントストップランプの後付け規定
後付けで補助制動灯を増設する場合も、保安基準第39条の2の細目を遵守しなければなりません。
- 個数:車体後部に1個のみ(左右対称に2個設置することは違法)。
- 取り付け位置:発光面の下端が地上850mm以上、または後面ガラスの下縁より上流に位置し、車両の中心線上に設置すること。
- 発光色:鮮明な赤色であり、光度は通常の制動灯より著しく強くないこと。
- 作動条件:主ブレーキ(フットブレーキ)操作時のみ点灯すること。