秩父神社の境内に入ると、多くの参拝者が社殿の左手奥にある小さなせせらぎに集まっています。お目当ては、秩父神社の代名詞ともいえる「水占みくじ(みずうらみくじ)」です。授与された時点では運勢が書かれておらず、真っ白な和紙の状態ですが、水に浸すことで墨文字がじんわりと浮き出てくる特殊な仕掛けが施されています。
単に吉凶を確かめるだけでなく、「神仏の導きを水から授かる」という神秘的な体験そのものが、参拝者の心を掴んで離しません。
もう一つの看板おみくじが、ころんとしたフォルムが愛らしい「繭みくじ(まゆみくじ)」です。秩父地方は古くから養蚕や織物(秩父銘仙)の町として栄えてきた歴史があり、本物の繭玉を使って一つひとつ奉製されています。繭の中に小さな巻物が納められており、おみくじを引いた後は縁起物の置物や旅の記念として持ち帰る人が後を絶ちません。