普段は古びた「カモメ古書店」を営み、飄々とした日常を送るカモとトラ。なぜ彼らは法の外側に身を置き、血生臭い復讐代行を生業とするに至ったのか。その背後には、想像を絶する凄惨な過去が刻まれています。
主人公の鴨ノ目武(カモ)は、かつて愛する妻と幼い一人娘に囲まれた穏やかな生活を送っていました。しかし、自宅に侵入した凶悪犯によって妻子を目の前で無残に強姦・惨殺されるという地獄を経験します。加害者が法の裁きにおいて適正な償いをしなかったことへの絶望から、カモは自らの手で犯人に凄絶な復讐を執行。その瞬間から、復讐の鎖に身を縛られた「代行人」としての人生を歩み始めました。
一方、相棒の島津虎王(トラ)は、元不良少年であり暴力の渦中で育った青年です。かつて自らの無力さから大切な恩人や仲間を失った苦い挫折を持ち、カモの圧倒的な覚悟と狂気じみた信念に共鳴してバディを結成しました。頭脳派としてターゲットを追い詰め、冷酷に拷問器具を操るカモに対し、トラは卓越した身体能力と格闘術で実行部隊の最前線を担います。
さらに物語のキーマンとなるのが、姉を暴行殺害された過去を持つ開成奈々穂です。古書店に転がり込み、二人の復讐行を見つめる彼女の視線は、読者にとって「法と正義の境界線」を測る道標の役割を果たしています。