処理水の海洋放出が始まってから数年が経過し、運用は安定期に入ったと評価されている。IAEA(国際原子力機関)をはじめとする多国籍の専門家チームによる連続的モニタリングデータは透明性の高い形で公表され続けており、近隣海域の海水および水産物から基準値を超える放射性物質が検出された事例はない。
地元の漁業者たちが水揚げする「常磐もの」の価格も震災前の水準へと着実に回復しつつある。だが、風評被害の根絶には依然として継続的な情報開示が欠かせない。欧米や亜州主要都市への輸出ルート再開に向けた行政の外交的アプローチと、科学的根拠に基づいた啓発活動が今なお並行して進められている。